WEBや女性誌で人気上昇中の占い師・真木あかりさんによる、連載コラム「真木あかりの惑星カレンダー」では、 惑星の動きを占星学的に読み解きます。
今回は、6月21日からスタートする、海王星の逆行についてお届けします。
惑星逆行とは?
星占いでは10個の星がそれぞれどの場所にいるかを見て運命を読み解いていきますが、月と太陽以外の惑星は時折、これまでと逆の軌道を描いて進んでいるように見えることがあります。この現象を「逆行」と呼びます。
逆行の間、その惑星が意味するテーマは“いつも通り”ではなくなります。ストップしたり、戻ったり、一旦立ち止まって考えたり、などといった事象で実感できることが多いでしょう。「怖い」「悪いことが起きる」と不安になる方も多いのですが、ずっとネガティブな状態だったことがぽこんと元に戻る、ということだってあります。忘れ物を取りに引き返す、復習するといったイメージも浮かびます。どちらも大切なこと、ですよね。
ケヴィン・バーク(※)は、巡行の惑星は成長のレベルにおいて作用し、逆行の惑星は真価のレベルにおいて作用すると述べてもいます。この「逆行カレンダー」では、ただ惑星逆行を恐れるのみならず、自分が進化するために活かしていけるよう、さまざまな逆行の様子をお伝えしたいと思います。
※ケヴィン・バーク:『占星術完全ガイド ――古典的技法から現代的解釈まで』の著者
6月21日、海王星が逆行を開始します
海王星逆行
(2019/6/21〜2019/11/27)
海王星は夢や理想、幻想などあいまいなものを象徴する惑星です。混沌や陶酔といった出来事を伴うこともあり、たとえば酔ったときのふわふわとした感覚、恋に落ちて周りが見えなくなる感覚、音楽を聴いてうっとりするような時間。緊張をふわりとほどいて意識の境界線なく自分を拡大していく、それが海王星の力なのですね。毎年、だいたい5カ月くらい逆行します。
◎今回の海王星逆行が与える影響は…
2019年の海王星逆行は、オウンサインの木星と土星が逆行から巡行へと切り替わり、2019年春から改革を投げかけてきた天王星が逆行を開始するといった流れのなかを後ろ向きに進んでいきます。
自分が描いてきた夢や理想が、いかにふわふわとしたものだったのかに気づく人は多いかもしれません。現実を見る、というかたちで思い知らされることも。
ただ、それは決してネガティブな意味合いではありません。機械を組み立てるのに足りないパーツを教えてくれるようなこと、設計図に描ききれていない部分を指摘してくれるようなこと、と考えてみるといいかと思います。それらがなくては、希望のものは作れません。
私たちがすべきなのは「作れない」とショックを受けることではなく、ひとつひとつパーツを集めたり、設計図を引き直したりといった地道な作業なのです。
◎本当に望むものを見極めて
なかには「あっ、よく考えてみると、欲しいのはこういう機械じゃなかったかも」と気づける人もいるのかもしれません。それはそれで、とても大切なこと。
私たちが描いている夢や理想は、必ずしも自分が本当に望むものとは限りません。多くの人が欲しいと思っているものを自分も欲しいと錯覚したり、本当は松が欲しいのに竹や梅を望んでしまったりしていることも。
もし違うなと気づいたのなら軌道修正していけばいいのですよね。小さな違和感を見逃さずにいること。それは、ひいては「自分を大切にする」ということでもあろうと、私は考えています。
◎木星の移動につながる逆行
海王星逆行は晩秋まで。その数日後には、ラッキースター・木星が移動します。ひとつの星座に約1年間滞在する木星は、その年の年間のテーマを司るもの。
2020年に先駆けて、12月の頭になんとなく自分が成長したこと、風向きが変わってきたことを感じて「よし」と見通しが立つ人も多いのだろうと思います。
ただ、夢がふわふわしたままでは、迷走もしがち。
木星移動につながるようにして起こる2019年の海王星逆行は、私たちをより生きやすく導いてくれるのではないかなというのが、私の見立てです。
どなたにとっても、実りある逆行期間となりますように。
>>次回もお楽しみに
7月前半のボイドタイムカレンダー(6月30日更新)