石井ゆかりの『幸福論』 1.「自分が自分である」ということ

Loading

石井ゆかりの幸福論

ココロニプロロでも、12星座別今週の占いや毎月の占いが大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場!
占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。

第1回目は、「自分」というものについて掘り下げていきます。

1.「自分が自分である」ということ

「自分」。

これは、本当に難しいテーマです。でも、星占いはとにもかくにも「自分」から始めようとするのです。当たり前のようで、ものすごく難しいことだな、と思います。
私たちは生まれた時から「自分」というものを引き受けて生きています。そして、自分と人とを比べたり、戦って勝利したがったり、注目してもらいたがったり、愛されたがったりします。
たとえば、友だちが誰かに褒められても、自分が褒められたときほどには嬉しくありません。ごく幼いうちから、自分と他人の区別がついているのです。

私自身の話をしますと、私は幼い頃、まわりの子と比べて、かなり肥っていました。そして、髪の毛は天然パーマで、転校生だったため、言葉遣いも周囲と違っていました。これらの属性は私にとって、非常に悲しいものでした。「自分は醜い」という劣等感の塊でしたし、キャラクターも多分、浮いていましたし、先生も私のことは、良く思っていなかったようです。
ただ「周囲と違う自分」が当たり前だったおかげで、よくも悪くも「人と違うことをする」のが、あまり怖くありませんでした。

世の中には「人と違っていること」を怖れる人がたくさんいます。「幸福は十人十色、10人いれば10種類の幸福がある」と考えると、これは結構辛いことです。「自分の幸福は、人のそれとは違うのだ」ということをまず、前提としなければ、自分の幸福を探し始めることができないからです。

単に「自分の幸福と人の幸福は違う」とわかっていても、「自分の幸福」にたどり着くのは大変です。というのも「自分の幸福ではないもの」にぶつかっては試し、試しては振り捨てていく、という作業を重ねていかなければ、「自分の幸福」にたどり着かないからです。

私自身、若い頃は本当に、夢をとっかえひっかえしながら七転八倒していました。今にして思えば「なぜ、あんなに向いていないことばかりに憧れて必死に取り組んだのだろう?」と不思議な気持ちにしかならないのですが、なにかが「自分には向いていない」とわかるには、まずそれを試してみて、何度も失敗して、いやーな思いをしたあげく、挫折しなければならないのです(!)。
いえ、普通はそこまで行かなくても「これは、ダメだな」とわかるのかもしれませんが、私は往生際の悪いタチで、なかなか、わかりませんでした。転職を繰り返した20代に、それが表れています。

自分がどんな人間なのか、自分とは誰なのか。

もうすぐ45歳になろうとする私ですが、まだよくわかりません。
先日も「アイデンティティ」をテーマに、noteで1万字近くも書いたくらいです。しかし1万字書いても、よくわかりませんでした(!)。

ただ、私は上記の通り「人と違ったことをする」のは怖くありませんでしたが、若いときに「他人に好かれたいため」「人に怒られないようにするため」「人の機嫌を取るため」に、色々な行動をするクセがありました。たとえば、プレゼントを贈ったり、人の世話を焼いたりするようなことです。今にして思えば誰にも必要とされていない無駄な努力だったのですが、当時は人の気持ちを引こうとして、必死に健気っぽい努力をしていたのです。

アラサーの頃に、そのムダなクセを自覚し、全てやめました。
この「実は誰にも喜ばれていない、ムダなクセ」をやめるとき、私は「自分は、もっと自分になろう」と強く思った記憶があります。多分、それまでは「人の好意」というもので「自分を作ろう」としていたのかもしれません。
実は、「それ以前」の気持ちをよく覚えていないのです。ただ痛烈に「私は、私自身のために生きたことがないかもしれない」と感じたことを記憶しています。「私は私自身として生きたことがなかったかもしれない」「私は私に『なった』ことがなかったかもしれない」という疑いが黒雲のようにわき起こりました。「ひとのため」にしていたことをやめたとき、長いこと自分を縛っていたものを断ち切るような、強烈な衝撃を内側から感じた記憶があります。喜びとも悲しみとも言えないような、色々な思いが入り交じった衝撃でした。

今の私は、他人から見れば「幸福」とは言い難い状況かもしれませんが、かなりワガママに生きている自覚があります。そして、それが一番いい、と思っています。このことは、幸福なんだろうな、と思います。
これまでいろんな所に頭をぶつけるような生き方をしてきましたが、頭をぶつけたおかげで、できることやできないこと、痛いところや弱いところなど、「自分」のアウトラインがぼんやりとわかった部分もあったのかな、と思います。

>>次回もお楽しみに(4月25日更新)

石井ゆかりの『幸福論』

  1. 「自分が自分である」ということ
  2. お金があれば、幸福になれるか?
  3. 語り合える相手がいる、という幸福。教養という幸福。
  4. 居場所を得るという幸福。
  5. 愛と創造について。
  6. 健康第一!
  7. 「パートナーシップ」と幸福。
  8. 自分の人生は「自分だけのもの」なのか。
  9. 旅する幸福。「知る」喜び。
  10. 「自己実現」とは何か。
  11. 「友」と「希望」。
  12. 「幸福」とはなにか。

石井ゆかりの星読み
テーマ別セレクション

石井ゆかりが読み解く
月間、半期占い

石井ゆかりの星読み

12月の月間占い

石井ゆかりさんの12星座別の月間占い。今月の「基本占い」「愛情に関すること」「ピックアップポイント」から、一部を無料でお楽しみください。
※全文はcocoloni PROLOにて購入後、ご覧いただけます。

2020年上半期の占い

石井ゆかりさんが、12星座別2020年上半期についてを占います。心温まる言葉で、あなたの背中をそっと押してくれることでしょう。

今週の石井ゆかり

【12星座別今週の占い】

今週、あなたが心に留めておくべきことは?この1週間あなたに必要なアドバイスをお届けします。毎週月曜更新、無料でお楽しみいただけます。

石井ゆかり 今週の空模様

同じ星のもと世界中がひとつの空気に包まれています。
今という時間に生きる私たち全てが、どんな星の空気の中で生きているか考えてみましょう。

※Webサイト「筋トレ・週報」より転載。スマホ有料コンテンツ
「石井ゆかりの星読み内にて掲載中」

石井ゆかりの悩み相談

石井ゆかりの星の相談室

石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。


石井ゆかり(いしいゆかり)

ライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。

 

この記事の関連キーワード

今日の恋愛予報 12星座ランキング

ランキング

  • 石井ゆかりの幸福論
  • 加藤まや 新月満月の占い
  • 辛酸なめ子の なめココロ
  • カレー沢薫「アクマの辞典」
  • 恋愛酒場“泣きっ面にヒロシ”
  • ラブホスタッフ上野さんのダメ男子図鑑
  • 真木あかりの惑星カレンダー
  • 文月悠光 12星座の恋愛詩
  • 【五行でパワーチャージレッスン】連載一覧
  • ディグラム・キハラ恋愛研究所
  • 栗原類×濱口善幸のタロット見習い 連載一覧
  • 有村藍里×Hoshi「はじめての手相占い」
  • 雨宮まみの相談コーナー
  • 宿曜占星術で読む「相性」

人気のキーワード

  • 鏡リュウジの12星座月間占い
  • 石井ゆかり 12星座別今週の占い
  • 誕生日占いパレット
  • 相性占い特集