大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。
もっちさん(30歳女性)
「何事も7割の力で」というのを意識しているのですが、ほどよく手を抜くことができずに悩んでいます。
人からよく「真面目だね」と言われるので、真面目なのだと思います。
家事や仕事、人間関係など、いつの間にか力が入り、知らぬうちに疲れがたまり、体調を崩してしまいます。人目を気にするせいもあるかもしれません。
さらに言うと「ほどよく手を抜く」ことを頑張ってしまう自分がいて、手を抜くことにも疲れてしまいます。
どうしたら自分のペースを保つことができるのか、アドバイスを頂戴できないかと思い、投稿させていただきました。よろしくお願いいたします。
こちらもおすすめ>>石井ゆかりの星読み テーマ別セレクション【星で「あの人と私」を読む】女性から男性への恋【無料体験版】
もっちさんへ
「真面目すぎる」「頑張りすぎる」のは、
それ自体は決して悪いことではないのですが、
そこで体調を崩してしまうとなると、
なかなかの問題ですね。
もっちさんのメッセージを読むと、
いくつかの答えは、もう得ていらっしゃるようです。
「人からよく“真面目だね”と言われる」
「人目を気にするせいもあるかもしれません」
「“何事も7割の力で”というのを意識している」
「“ほどよく手を抜く”ことを頑張ってしまう自分」
「どうしたら自分のペースを保つことができるのか」
というあたりに、もっちさんがすでに得ている答えが見え隠れしています。
つまり、もっちさんは、
自分が「真面目すぎて疲れて体調を崩す」原因が
・人目を気にしすぎている
・「ほどよく力を抜く」ということにも真面目に頑張りすぎている
・自分のペースを保てず、他人のペースに振りまわされてしまう
というあたりにあると考えていらっしゃるわけです。
であれば、
・人目を気にしない
・「ほどよく力を抜く」ことを意識しない
・他人のペースに飲み込まれない
というのが、対策として有効だということになります。
でも、それができれば苦労はない! ってことですよね。
おそらくもっちさんは、
どうしても人目が気になって無理をせずにいられないし、
「ほどよく」と言われれば「ほどよく」を完璧にやりたいし、
他人のペースに合わせたり、他人の都合に巻き込まれたりすることで
不思議な充実感や達成感を覚えてしまう、
というところがあるのかな、と思いました。
「人からよく言われる」などの表現にも、
とにかく「人・他者」がもっちさんの視野の中で
非常に大きいのだな、と感じます。
もっちさんのホロスコープを見ると、
なるほど、と思える部分があります。
もっちさんは一般的な「12星座占い」では、
「魚座の人」ということになりますが、
山羊座に火星や土星など4つの星が集まっていて、
この場所が「人間関係」を司るという配置になっています。
つまり、もっちさんは確かに、
他者に対して大きな責任感や競争心、認められたいという思いを抱いていて、
「人」が言わば、とても「大きく見えている」感じがあるのです。
「人目を気にしない」「人にペースを乱される」というあたり、
「他者」の存在がもっちさんの中で、とても大きなものになっていることがわかります。
一方、木星と金星は牡牛座にあり、
もっちさんは本来は、「自分のペース」を
豊かに持っている方であることが示されています。
月は牡羊座で、まっすぐな負けず嫌い、
自分の思ったことに正直に反応する配置です。
もっちさんは、本当は、
ものすごくマイペースの方なのです。
それが、「他者」を気にする意識の強さによって、
乱れてしまっている、ということなのかなと思います。
マイペースなのはもっちさんの素晴らしい才能なのですが、
今は少し、その才能を生かし切れていないのかな、と思いました。
もっちさんの太陽が位置している魚座の最終度数は、
「自己犠牲」というテーマをはらんでいます。
もっちさんは、人のために自分が削られるような思いをするとき、
たぶん、不思議な達成感や、充実や、
「自分はまさに今生きている」という手ごたえを感じることがあるのかもしれません。
ただ、今はこの「人のため」が、
「自分が相手からどう思われるか」ということに軸足が置かれがちで
「本当にそれが相手の人生のためにいいことなのかどうか」よりも
重要になってしまっているのかもしれません。
自分の体調を崩してまで「他者」のペースに合わせることが
果たして本当にその「他者」のためになる、いいことなのか?
というと、これは、疑問です。
たとえば、幼い子どもが靴ひもを一生懸命結ぼうとしているとき、
それを代わりに結んであげたら、
本当にその子のためになるか、というと、
そうはいきません。
禅語の世界にもそういうエピソードがありました。
ある、とても高齢の僧が、自分でしゃがんで、
苦労して干し椎茸を作る作業をしているのを見て、
「そんな作業は、若い僧にさせたらどうですか」
と声をかけた人がいました。
すると、高齢の僧は、
「これを私が自分でやるということに意味があるのだ、
若い者にやらせても、私には何の意味もない」
と言ったそうです。
作業を手早く終わらせるだけが目的であれば、
たしかに、もっと早く完璧にできる誰かに頼むほうがいいでしょう。
でも、「その人にとって本当に意味があること」というのは、
もっと別のことなのです。
人に評価されることでもなく、ただ生産性を上げることでもなく、
「その人のためになること」というのは、
もっと別な角度から考えなければならないことなんだろうと思います。
「本当に相手のためになる」「本当に自分のためになる」ことを考える才能に
もっちさんは恵まれていらっしゃると思います。
でも、今はまだ、そこまではいかず、
ただ目の前のニーズに応えることや高く評価されることなどに
目が向かっているのかな、と思いました。
もっちさんが生来持っている、「自分」というものの強さ、
我の強さ、個性の強さ、ペースの強さに気づかれたら、
もう少し生き方が変わるのかもしれない、と思いました。
人からの眼差しが、ただ「自分を評価するもの」としてでなく
もっと深く、人生を豊かにしてくれるものへと
変わっていくのかもしれないと思いました。
また、これは河合隼雄さんが著書で書かれていたことなのですが、
「ほどよく力を抜く」ということは、
「すべてのテーマで100点を取ろうとしない」ということではあるのですが
それが上手くできない人は
「すべてのテーマで70点を取ろうとする」のだそうです。
でも、これはもっちさんが自覚されているとおり、
これ自体、かなり難しいことです。
「全部で100点をとらなくていい」ということは、つまり
全部70点にするのではなく
「100点を取らないといけないところと、50点、30点でもいいところとがある」
ということなのだそうです。
ここはどうしても100点でなければならないけれど、
ほかのところは、0点でも何とかなってしまうところがある、ということです。
「ほどよく手を抜く」というのは、全部バランス良く同じ点を出すのではなく、
思いっきりやるところと、どうでもいいところを分ける
ということなのかな、と思います。
生活のすべての局面で、同じ得点を出すなどということは、
誰にもできません。
誰でも得意教科と不得意な教科があるように、
生活の中に、上手くできるところとそうでないところがあるものだと思います。
下手なことでも、ある程度はやらなければどうしようもない場合もありますが、
全部が全部上手くできる、というのは、
神様でもなければ、ムリです。
もっちさんの中で非常に大きなウェイトを占める「他者」を、
「自分を評価し、採点する存在」としてだけでなく
「頼ってもいい人たち」「自分のできない部分をサポートしてくれる人たち」
「信用できる人たち」「競い合える人たち」というふうに、
様々に分けてみてはどうかな、と思います。
もし、自分を評価したり、
採点したりするような人しかいない環境に身を置いているなら
その場所は、ちょっと合わないのかもしれません。
もっちさんが持って生まれた素晴らしい感性の豊かさ、
負けん気の強さ、責任感の強さ、
感受性の強さ、自己犠牲の心の貴さ、他者への誠実さなどが、
より、もっちさんの生きやすい形で発揮できるようになれば、と思いました。
以上、ご参考になれば幸いです!
石井ゆかり
7月の月間占い
石井ゆかりさんの12星座別の月間占い。今月の「基本占い」「愛情に関すること」「ピックアップポイント」から、一部を無料でお楽しみください。
※全文はcocoloni PROLOにて購入後、ご覧いただけます。
※Webサイト「筋トレ・週報」より転載。スマホ有料コンテンツ
「石井ゆかりの星読み内にて掲載中」
こちらもおすすめ