ミキさんへ
「自分らしくいられない」
「素直になれない」
「喧嘩をしてしまう」
「自分の意見が通らない」
「もっとわかり合って穏やかに過ごしたい」
これらのキーワードからは、以下のようなことが読み取れるように思います。
すなわち、ミキさんは
「自分らしくいたい」
「自分の意見を通したい、自分の意見を受け入れてほしい」
「わかり合いたい、つまり、自分の思いをわかってもらいたい」
「本当は素直に愛情を表現したい」
ということです。
ミキさんは、家族の方に対して、
ミキさんの意見を受け入れてもらい、
ミキさんの考えをわかってもらうことを強く望んでいる
ということが窺われます。
でも、ご家族は、ミキさんの意見を「受け入れてくれない」と
少なくともミキさんは感じていらっしゃるのですね。
ご家族は、ミキさんの意見を、どう扱っているのかは、
このメッセージからは読み取れません。
無視するのか、
いちいち反論するのか、
ミキさんの希望とは違う選択肢を採用するのか。
あるいは、話自体を聞いてくれなかったり
「全否定」したりするのかもしれません。
ミキさんの意見をご家族がどのように扱っているか、
まずはそれを分析してみるのもいいことかもしれない、と思います。
ミキさんのホロスコープを見ると、
いくつか、特徴的なことが読み取れます。
まず、ミキさんにとって、
人間関係やパートナーシップは
非常に大切なものである、ということです。
だれにとってもそうだろう、と思われるかもしれませんが
ミキさんのホロスコープでは
「人間関係・パートナー」を象徴する場所に
重要な星が3つ集まっています。
ミキさんはパートナーやご家族に対して
本当は、強い愛情を抱き、尊敬し、
ともにあることを喜ぶ気持ちのある方だと思います。
一方、ミキさん自身のキャラクターやセルフイメージを象徴する場所には
土星が位置しています。
ミキさんはもしかすると、ご自身について
密かな劣等感を抱いていたり、
あるいは、なかなか自分自身を認めることができなかったり、
自信を持ちにくかったりする方なのかな、と思いました。
一生そうということではなく、
「自分」を建設していくのに時間がかかる方であったり、
年齢が上がってからセルフイメージが確立していく方だったり、
ということが多い配置なのです。
時間をかけて創り上げる分、大きくてしっかりした「自己」を持つ、
そういう配置になっています。
さらに興味深いのは、
火星と海王星、そしてドラゴンヘッドのぴったりした重なりです。
火星は怒りや情熱、意欲を象徴します。
海王星は精神や理想を扱います。
ドラゴンヘッドにはいろいろな解釈がありますが
人生が変わっていく時のきっかけとなるようなものを示す
と考えることができます。
ミキさんは、非常に理想が高く、
理想と怒りが結びつきやすいところがある、
というイメージがわきます。
この2星は射手座にありますが、
射手座は大きなコミュニケーションの世界です。
ミキさんが
「意見が通らないことに関して激しく怒りを感じ、
喧嘩をしてしまう」
ということが、納得できるような形だなあと思います。
ミキさんは
「これはこうすべきだ」
という熱い意見を持つのですが
それが周囲に受け入れられないと、
ほとんど正義感というのに近い怒りを感じ、
攻撃に転じてしまうのです。
もしかすると、自分自身の自信のなさが
過剰防衛のような怒りの爆発につながる
ということもあるのかもしれません。
他者が意見を受け入れてくれない、ということは
ミキさんにとっては人一倍大きな痛手です。
なぜなら、
ミキさんが自分に自信を持っていく過程では
他者からの評価ということが、
とても大きな意味を持っているからです。
さらに、ミキさんの「感情」を象徴する月は牡牛座にあります。
この配置は優しく穏やかで、心豊かな、とても美しい配置です。
一方で、感情が「変化しにくい」配置でもあります。
一度怒りを感じると、その怒りが持続してしまったり、
ひとつの怒りが別の怒りとくっついて「再燃」したりと、
気持ちが変わりにくい部分があるだろうと思います。
ミキさんは山羊座に3星、牡牛座に月を持つ
地の星座の傾向のとても強い方です。
現実を運営する力に長け、感受性が豊かで、
物事の価値を評価する才能に恵まれています。
アーティスティックなセンスを持つ方にも多い配置です。
現実を具(つぶさ)に見つめて最善の策を出せる方で、
行動力があり、責任感も強い方ですので、
ミキさんが「意見」を持つときは
「この意見は絶対正しい」という確信に満ちていらっしゃるでしょう。
その意見が通らないとき、ミキさんは道義的な怒りを感じて
火のような反応をしてしまう、ということは
十分、あり得ることです。
また、ミキさんは非常に誠実で愛情深い方ですが
他者の愛に関しては、どこか懐疑的なところがあります。
「その愛情は本物なのか?」という疑いを抱くと
繊細な心を護るために、
相手を責めてしまう、といったことも起こりやすいかもしれません。
本来、優しく感受性豊かな、行動力に溢れるすばらしい方なのに
家族に対する時どうしても怒りが先に出てしまう
という現象を、どのようにすれば変えられるのか、
これは、難しいところではあります。
ただ、ミキさんのホロスコープの最も高い所には
魚座の木星という、限りなく優しい星が輝いています。
ミキさんは、人を救いたい、人に優しくしたい、
人を癒したい、という思いが強く、
人生の目標がそこにある、といっても過言ではない方なのです。
献身的で、殉教者のような純粋な情熱を持つ方でもあります。
ミキさんの怒りは、おそらく、
ワガママや乱暴な思いからくるのではなく、
その純粋な優しさや理想から生まれているはずです。
また「人は自分をわかってくれるはずだ」とか
「愛があれば当然、このようにするべきだ」といった、
強い理想からくる他者への期待の強さも
その原因になっているのかもしれません。
どのような方法で、ミキさんの望まないパターンから脱出できるか、
なかなか難しいところですが、
たとえば、スポーツをされるのも一案です。
また、自分に自信を持つにはどうしたらいいか、というところから、
物事を考えてみるのもいいかもしれません。
さらに、
「あなたは」という主語で話さず
必ず「私は」という主語で語るようにすると
状況が少しは変化するのではないかと思います。
たとえば
「なぜあなたは私の意見を受け止めてくれないの?」
と言いたいときには、主語を変えて
「あなたが私の意見を理解してくれないので悲しい」
と言い換える、というようなことです。
「素直になれず」
とおっしゃっているところからすると、
ミキさんは、心の中では
パートナーやご家族を深く愛し、
理解されたい、甘えたい、という思いを
たくさん持っていらっしゃるのだろうと思います。
そうした美しい思いを「素直に」出すことができず
反発したり、口論してしまったりするのは、
なにか、自分の中に、
自信のなさや否定的な認識のパターンが
できあがってしまっている、ということなのかもしれません。
もし、ミキさんが普段、
人と自分を比べたり、
自分を責めたり、
感情を出すことを恥ずかしいと思ってしまったりするならば
そういう思いのパターンを変えることで
関係性を変えることもできるのではないかと思います。
どうすれば思いのパターンを変えられるか、というと、
「人を許す」ところから始められます。
たとえば、ミキさんがふだん、知人や有名人などに関して
「この人は大嫌いだ」
と思う人がいるなら、
その人のいいところを探してみる、ということをします。
また、たとえば感情的な人が嫌いだったら
「感情的になるのも、一概に悪いことだとは言えないかもしれない」
というふうに、少しだけ嫌いな部分を「許容して、許す」ことを
試してみるといいのではないかと思います。
これは、心の中だけでできるので、とても簡単です。
「こういう人は許せない!」
という人を思い浮かべて、
その人の「許せない部分」を再検討し、
「でも、少しぐらいなら、許せるかも」というふうに
ゆるめていくと、
やがて、ミキさんが自分自身に向ける態度が変わり、
さらに、他者との関わり方も、変化していくはずです。
ミキさんがもともと持っている、
優しさや純粋さ、きまじめさ、きよらかさ、あたたかさが
ご家族にちゃんと伝わっていくといいですね!
石井ゆかり
公式モバイルサイト
「石井ゆかりの星読み」(月額330円)
モバイルサイトでは、他にも「毎日の占い」や「今日の空模様」、「上半期・下半期の占い」や「今年の占い」など様々なメニューをお楽しみいただけます。
また、あなたのホロスコープから、あなたが「どんな人」で・あなたにとって「今はどんな時期」なのか、あなただけの星占いもお届けしています!
今すぐチェック
人気の連載
「石井ゆかり星の相談室」
石井ゆかり(いしいゆかり)
独学で星占いを習得し、2000年よりWEBサイト「筋トレ」を主宰。年間・週間の12星座占いを情緒ある文体で掲載し、
のべ4000万アクセス(2012年現在)という異例のヒットを記録。雑誌や携帯コンテンツなどで占いを執筆するほか、
星占い以外の分野でも著作を発表している。第7回Webクリエーション・アウォードにて「Web人賞」受賞。『12星座』(WAVE出版)、
『星読み ホロスコープなしでわかるあなたの運勢』『愛する人に。』(幻冬舎コミックス)、『星占いのしくみ』(共著・平凡社新書)、
『禅語』『いつか、晴れる日』(共著・ピエブックス)、など著書多数。