「なぜ恋をするの?」
「なぜあの子はモテるの?」
「なぜ飽きてしまうの?」
とても身近なものだけど、恋愛には不思議がいっぱいですよね。
そこで今回は恋愛の謎を掘り下げるべく、脳科学者・ 塩田久嗣先生にお話をうかがいました。
恋をしているときの脳の状態や、トラブルの原因となる男女の違い、好きな人とずっと幸せに過ごす秘訣とは・・・?
「恋は盲目」のメカニズム&アプローチに必要なもの
―なぜ「恋は盲目」になってしまうのですか?
「彼のことばかり考えてしまって、他のことが手につかない」のは、ドーパミン(※「快楽ホルモン」と呼ばれ、恋愛中のドキドキや、多幸感を生み出す。)の影響です。「好き」な気持ちは快感につながります。
脳が快感であり続けたいために、ドーパミンが分泌をやめず、恋の気分に浸りきってしまうのです。
また、麻薬様物質(麻薬のように多幸感をもたらす物質)である神経伝達物質・βエンドルフィン(※「麻薬様物質」とも呼ばれ、不安やストレスを軽減させる。)も分泌されるようになります。
マラソンの「ランナーズ・ハイ」(ランニングを続けていくうちに陶酔状態になること)の状態をつくりだす物質で、恋愛中のうっとりした気分に拍車をかけるのです。
―「恋は盲目」になってしまったら、どうしたらいいのでしょうか?
恋愛のことで頭がいっぱいになって仕事に集中できない、という場合は、そのことに悩むよりも、恋に浸ってしまうほうがいいでしょう。
恋愛は女性をキレイにするわけですし、長い人生にそういう時期があるのも、悪いことではないはずです。
―好きな男性にさりげなくアプローチしたいときは、どうすればいいのでしょうか?
男性は、感性が合う相手に好感を持ちます。それは、笑いのツボが合う、映画を見ていて同じところで感動する、といった単純なこと。
相性の良さをアピールしたいときは、会話をしているときに彼がジョークを言ったら、タイミングよく反応することが大切です。
―彼と感性が合っているのかを判断する方法はありますか?
ひとつの方法としては、お互いの「嫌いなもの」を知るというものがあります。
感性の相性のなかでは、好きなものよりも嫌いなものが一致しているほうがうまくいきやすいからです。
また、好きなものは嘘でもお世辞でも言うことができますが、嫌いなものを伝えるときは、人は本音で話すので、お互いの距離が縮まるという効果もあります。
例えば食事会などでメニューを決めるときに、「苦手な食べ物はありますか?」と聞いてみるといいでしょう。
嫌いなものが同じであれば感性が似ているということになりますし、違ったとしても、本音を言う空気を作れるので、ぐっと距離感が近づきます。
それでは片思い・アプローチのシーンでのケーススタディーを紹介します。
ケーススタディ1好きすぎて暴走気味、アプローチしても空回りしてしまう。
脳内物質が出すぎて「恋愛中毒」に陥りやすい女性のケースですね。
こういったときには、恋愛以外のことに目を向けるのがいいでしょう。
おすすめなのは、ペットを飼ってみること。男性に向かいやすい本能的な愛情をペットに向けることで、バランスをとりやすくなります。
それが難しい場合は、長編小説や海外ドラマにはまってみる、など、とにかく恋愛以外のことに集中してみましょう。
ケーススタディ2「好き」って言ってくれないし、メールもそっけない。曖昧な関係の彼の本音がわからない。
相手の本音を知りたければ、メールや電話ではなくて、直接会って話すことがいちばんです。
言葉によるコミュニケーションよりも、ノンバーバルコミュニケーション(表情や仕草など、言語以外のコミュニケーション)によって伝わるメッセージのほうが大きいといわれています。
「目は口ほどにものを言う」といわれているように、face to faceで話をすれば、本音も自ずとわかるはずです。
恋愛中に何も手につかなくなった経験は、誰でも一度はあるのではないでしょうか。その原因は、脳内物質にあったのですね。
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