「笑っていいとも!」でおなじみ、ネガティブすぎるイケメンモデル・栗原類さんのタロット講座 実践編 第12弾。前回は小アルカナ「カップ」のカードのだいたいの解釈を学びましたが、今回はコート・カードについて勉強していきます。
濱口さん(おやびん)
迷える人々を導いてきた
人気タロット占い師
類くん(見習い)
ネガティブだけど
タロットには興味津々
局(つぼね)ちゃん
類くんの上達を見守る
占い案内人
「コート・カード」とは、トランプでいう「キング」「クイーン」「ジャック」といった人物が描かれたカードのこと。タロットには「キング」「クイーン」「ナイト」「ペイジ」の4種類のカードあります。
コード・カードの4枚は、ちょっとだけ難しいかもしれません。
そうなんですか?
うん。この4種類のカードのことは、実は僕自身、まだ完全には理解しきれていません。よく出てくるわりには何も教えてくれないカードという感じがするんです。
僕ね、コート・カードの4枚は、トランプのジョーカーみたいな存在だと思っているんです。トランプにはジョーカーが2枚入っているけれど、その2枚は同じ意味でしょう? 基本的にはそれに近いカードかなと考えています。
まず「ナイト(Knight)」についてお話すると、「ナイト(Knight)」は「カップ」でも「ワンド」でも「ソード」でも「ペンタクル」でも、馬に乗っています。タロットカードの中で馬が出てくるカードや馬車のカード、船のカードなんかは「移動」を表すカードなんですね。
移動というのは、いろいろな乗り物での移動を表すんですか? 例えば車や自転車、飛行機、電車…。
そうそう。あるいは、何か行動するといったニュアンスもありますね。
例えば恋愛の占いで「ナイト(Knight)」のカードが出てきたら、「今から相手の人にモーションをかけていくんですか?」「すぐに行動できますか?」という感じのことを言ってあげることができます。
「ナイト(Knight)」の後に「死(Death)」や「塔(The Tower)」が出たら、「モーションをかけるのはやめたほうがいい」のですが、もし幸せを表すカードが出たら「今、絶対に動いたほうがいいですよ」と言えるようなカードです。
さっき、コート・カードはジョーカーみたいと仰っていましたが、ジョーカーはあらゆるものの代わりになりますよね。でも、だからといって、「ナイト(Knight)」1枚で他の全てのカードになりきれるというわけではないですよね?
全てのカードに…ではないのですが、「ナイト(Knight)」は「戦車(The Chariot)」のカードに近いですね。それから、「ソード6」とも似ています。
「ナイト(Knight)」は馬で「ソード6」はボートの絵。そして「戦車(The Chariot)」と、移動のカードばかりですね。
「キング(King)」は「法王(The Hierophant)」に近いカードです。また、年上の男性を表すカードとも捉えています。
「クイーン(Queen)」は「女教皇(The High Priestess)」や「女帝(The Empress)」と近い意味合いのカードですね。
「ペイジ(Page)」は「隠者(The Hermit)」とか「愚者(The Fool)」になれるんですか?
ではなくて、「魔術師(The Magician)」のカードに近いですね。あと、年下の男性を表すカードでもあります。
「キング(King)」が年上の男性で「ペイジ(Page)」が年下の男性なんですね。
そして、「キング(King)」は「法王(The Hierophant)」。「クイーン(Queen)」は「女教皇(The High Priestess)」や「女帝(The Empress)」。「ペイジ(Page)」は「魔術師(The Magician)」になれる。
それらと意味がかぶるから、濱口さんは、コート・カードはジョーカーだと思うんですか?
ええとね、78枚のタロットカードの中で、コート・カードの4人の登場人物の必要性ってすごく大きいと思うんですよ。もしこの4種類のカードがなかったら、例えば3月、4月、5月に「カップ7」「カップ3」「カップ5」と出ても、「あなたは妄想して飲みすぎて後悔するかもしれません」という解釈にしかならないのですが、「キング(King)」が出てくることによって、「年上の方と飲み会があるみたいなんですけれど…」という話ができたりするんです。
ということは、「人型占い」で恋占いをした場合、心の所に「キング(King)」や「ペイジ(Page)」のカードが出てきたら、「あなたは年上の男性がタイプですか?」とか「年下の男性が好みなんですか?」と聞けるんでしょうか?
そうですね。あと、よくあるパターンなのですが、相談者の好きな人やお付き合いしている人が年上なのに、年下を表す「ペイジ(Page)」が出ることもあります。それはどういう意味だと思いますか?
相手の人が、感覚的に子どもっぽい人ということですか?
そうそう。お付き合いしている人が年上でも「ペイジ(Page)」が出たら子どもっぽいし、年下でも「キング(King)」が出たら…。
感覚は大人?
その通りです。
逆の場合もそうなんですか? 例えば24~5歳の女性が19歳か20歳ぐらいの男性と付き合っている場合とか。それだとそんなに年が離れていないですけれど…。
5歳以上年齢差があれば、その傾向が結構確定すると言われています。
もし相談者さんが「今、年下の人と付き合っています」と言った時に「キング(King)」のカードが出たら、「あ、その年下の彼、すごく自立しているし、精神的に大人ですよね」と言うことができますね。
そう伝えることで相手の方を安心させたり、その人と付き合うのは間違っていない、と思わせてあげられたりする、ということですか?
そうです。カードが、間違いないかどうかを示してくれるので。
カードに間違っていると出た場合はどうしたらいいんでしょう?
「残念ですが、その方とは縁がない」と言ってあげてください。
縁がない…。つまり、今、一時的にお付き合いする分にはいいかもしれないけれど、将来的に、ずっとその関係を続けられるとは限らない、ということですね。
あるいは、もう何年も同じ男性とお付き合いしている人が、相手との関係に悩んでいる時に、この「ペイジ(Page)」が出るようだったら、その人は「恋愛の成長や発展が全然ない」と考えられます。
今はそのままで幸せかもしれませんが、これ以上何かを求めても、それはムダだから、要求はしないほうがいいですよ、ということですか?
ええ。あとは逆に、相談者さんから「私、どうすればいいですか?」と聞かれて占った場合、「ペイジ(Page)」が出たら「もっと大人になりなさい」とアドバイスするといいと思います。
その人自身が大人になるべき、ということですか?
相談者さんの恋人のことを占った時に「ペイジ(Page)」が出たら、「相手が幼い」と言えばいいのですが、「私はどうですか?」「どうしたらいいですか?」と相談されて、そのカードが出た場合は「本人が幼い」という意味になりますからね。
なるほど。
同じ「ペイジ(Page)」や「ナイト(Knight)」のカードでも、「カップ」の場合と「ワンド」や「ソード」や「ペンタクル」の場合とでは、何かしら意味は違ってくるんですよね?
そうですね。「カップナイト(Knight Of Cup)」と「ソードナイト(Knight Of Sword)」などとでは、いろいろ意味が違ってきますね。
「カップナイト(Knight Of Cup)」のほうが優しい人で、「ソードナイト(Knight Of Sword)」が出たら、かなり喧嘩っ早い人のようなイメージはあります。
「ソード」は剣を持っているし、やっぱり戦いの意味があるんですね?
そうですね。
ということは、例えば「ワンドナイト(Knight Of Wand)」は知的な人ということなんでしょうか?
その通りです。知性がある人。努力している人とかね。「ペンタクルナイト(Knight Of Pentacle)」ならば、ちゃんと仕事をしたい人。
「カップ」が優しさで「ソード」が戦い。「ワンド」は知性がある人。「ペンタクル」は仕事。
「カップ」に関する重要なことは、今、だいたいお伝えしたと思うのですが、この後は、そこに類くん自身の解釈や考えをプラスしていくことが、とても大切です。
絵を見て、イメージしたり…?
ええ。以前、ものすごく当たると言われているタロット占い師さんに会いに行ったのですが、その方に「カードってどういうふうに覚えたらいいんですか?」と質問したら、「覚えてはいけません」って言われたんです。「感覚でつかみなさい」って。
感覚でつかむ。難しいですね…。
そうですね。でも、解釈というのは占い師さん自身のものなんです。ある程度、さわりの部分だけ覚えたら、後は類くんが、カードはこんなことを伝えたいんだなと感じたことを話してくれればいいと思います。
僕も、いつもそういうふうに感覚を働かせて占っているのですが、コート・カードの内容をどうしても言葉にして説明しなければならない時もあるので、そういう場合は、さっき言った「ナイト(Knight)」は「戦車(The Chariot)」と似ている、というお話のように、別のカードにたとえて伝えたりしています。
なるほど。わかりました…。
「キング(King)」は「法王(The Hierophant)」、「クイーン(Queen)」は「女教皇(The High Priestess)」や「女帝(The Empress)」になれると仰っていましたが、相談者さんには、そのままそう伝えてしまってもいいんですか?
それでもいいのですが、ここに出ている「キング(King)」は「法王(The Hierophant)」と同じ意味です、と言うより、自分で考えて、さらに適切な言葉を伝えてあげるといいと思います。
コート・カードというのは「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル」に各4枚あるわけだから、全部で16枚でしょう?
その16枚全てが、何かしら大アルカナのカードに似ているということですよね。だとしたら、大アルカナはなくてもいいってことになってしまいそうな気がします。
ええとね、78枚全てのカードを使って占う時、どうしても必要となってくる登場人物というのがあるのですが、実際に占ってみると、大アルカナの22枚だけでは、登場人物が出てくる回数が足りないんです。そこで、キーとなる人々によりいっそう登場してもらうため、16枚のコート・カードを加えたんだと思うんですね。だから、他の1から10までのカードとはちょっと別格の存在なんです。
ところで、タロットって、トランプとすごくつながりを感じられるカードなんですよ。
トランプと?
そう。トランプには「ハート」「スペード」「クローバー」「ダイヤ」があるでしょう。これ、タロットの「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル」とつながっているんです。トランプには1から10までの数字があって、その上が11、12、13ですよね。
14枚目があるということは、そのうち1枚がジョーカーなんですか?
枚数のことだけ考えるとそう思いますよね。ただ、トランプが先に作られたか、タロットが先に作られたかはわからないので、何とも言えません。どちらが先かという討論は、ずっと昔からやっているらしいんですけどね。
今でも続いているんですか?
そうみたいです。僕、あるマジシャンの方に「トランプが先だよ」って言われたことがあります。でも占い師さんはみんな「タロットのほうが先」だと言っています(笑)。
タロットとトランプのつながりはそれぐらい深いってことですね。そして、トランプの中で絵柄があるのは、「ナイト」「クイーン」「キング」の3枚だけでしょう。ということは、この部分は案外重要なのかな、と考えられるわけです。
だからこそ、コート・カードの解釈も、他のカードの解釈とは一線引いた感じがします。コート・カードの16枚が追加されたことで、キーとなる人物が度々登場するようになった…。なぜ登場人物のカードを増やさなければいけなかったのか、という点を考えてもらえるといいと思います。
うーん。なんで増やさないといけなかったのか…。後でじっくり考えてみます。
局:タロットカードとトランプのつながり、興味深いですね。実際にどちらが先に生まれたのか、いつかその討論の結果は出るのでしょうか?
ところで、僕、いつもは大アルカナの22枚で占っていて、今日、新たに「カップ」のカードの意味がわかったので、できたらその14枚も使って占ってみたいのですけれど。
うーん。今はまだ22枚で占って、追加する時は一気に78枚にしたほうが占いやすいと思いますよ。
そうですか…。家で一人で練習する時は「カップ」も使ってみてもいいですか?
それはOKです。
でも、他の人を占う時はやっぱり22枚のほうがいいんですか? 22枚に14枚を足して占うのは良くないですか?
やっぱり一気に56枚足したほうがいいと思いますね。小アルカナを一種類だけ足したら、ワケのわからない占いになりやすそうなので。「カップ」ばかりだと、優しい気持ちばかりが出る占いになるでしょうね。
「カップ」の優しさ、「ソード」の戦い、「ワンド」の知性、「ペンタクル」の仕事…そういうものが全部揃うからバランスが取れた占いになるんですね?
そうです、そうです。
だから、56枚を一気に覚えてから増やしたほうがいいのか…。
本当はね。でも、今日はせっかくだから、練習でちょっとやってみしょうか?
大アルカナと「カップ」の14枚で!?
どんな感じになるか、試してみましょう。
ありがとうございます…!
類くんのたっての希望(?)で、特別に大アルカナと「カップ」のカードを使って占いを試してみることになりました。いったいどんな結果になるのでしょうか?
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