「素直な自分になりたいです。」【石井ゆかりの星の相談室】vol.66

ミオさんへ

ミオさんのくださったメッセージに、すでに答えが出ているように思います。
「プライドや遠慮からなかなかうまくいかない」と自己分析していらっしゃいます。
プライドを捨て、遠慮しない自分になるには、
どうしたらいいか、ということなのだろうなと思います。

「自分の思い」よりも
「相手は自分をどう思っているのだろう？」ということが気になる、
と書かれていらっしゃいます。
恋をすると確かに、それはとても気になりますね。
誰もが通る道だと思います。
相手の方が真剣な思いを伝えてくださったのに、
それを恥ずかしさか、あるいはプライドの高さがわざわいして、
受け取れない自分がいた、ということなのですね。

「プライドを捨てる」ということは
誰しも、簡単なことではありません。
現に相手の方も、ミオさんへの好意より、自分のプライドの痛みが勝って、
関係を深めることができませんでした。
「プライドとは何か」と考えると、なかなか難しいものですが
ミオさんの場合は、相手に弱みを見せて侮られたくない、
バカにされたり、見下されたりしたくない、
ということなのかな、と思いました。

ミオさんの太陽は蟹座にあります。
蟹座はかたい甲羅で心を守る星座です。
さらに、セルフイメージを象徴するポイントは獅子座にあって、
ここも「弱みを見せない」かたちになっています。
蠍座に位置している火星と土星も象徴的です。
蠍座もまた、自分の感情を大切に守る世界です。
月は水瓶座に位置していて、
生々しい感情表現が苦手な傾向を持っています。
つまり、本来のミオさんは、
水の星座に星を持つ、感情の非常に豊かな方で、
人一倍「気持ち」の強い方なのですが、
これを何重にも殻が覆っているような構造になっている、
ということなのだろうと思うのです。

この状態を変えることができないか？というと、
できると思います。
「自分の思いを大切にする」か
「自分が相手にどう思われるかを気にする」のほかに、
もうひとつ、選択肢があるのです。
それは
「相手が幸福かどうかを気にする」
ということです。
相手が幸せになるためには、
相手が楽しくなるためには、
いったい、どうすべきなのか。
このことを軸に行動すれば、
プライドや「自分を守る殻」は、自然に壊れます。

もちろん、
「どうすれば相手が幸せな気持ちになるか」
を考えるのは、簡単なことではありません。
そこには「正解」は、ないからです。
自分の気持ちなら自分の心を見つめれば見えますが、
他人の気持ちは、わかりません。
でも、それを敢えて、懸命に考えるとき、
小さなプライドなどは、視界から消えていきます。

「相手が自分をどう思っているか」と
「相手が今、幸せな気持ちかどうか」とは
似ているようで全く違います。
前者は自分を守る発想ですが
後者は、必要ならば自分を犠牲にすることになるからです。
自分が傷ついてでも相手を守りたい
と思えていれば、
相手が真剣に発してくれた言葉を
受け止められないわけはありません。

実は、蟹座の太陽も、蠍座の2星も、
「相手のためになりたい」
と思ったときが、一番強くなれる星なのです。
蟹座も蠍座も「感情を堅く守る」世界です。
でも「誰の感情を守るか」は、選べるのです。
自分を守ろうとするとき、蟹座も蠍座も、
非常に辛辣で、シニカルで、攻撃的になることすらあります。
一方「この人を守りたい」と思った時は、
その人のために限りなく優しくなれるのです。

ミオさんは、そういう愛の星の元に生まれています。
今度恋をしたら、ぜひ、
その人のために生きよう、と思ってみてください。
その人の幸福や楽しさのために、
自分は何ができるだろう？と考えてみてください。
そうすればきっと、相手に何を伝えるべきかわかりますし、
本当に守るべきものが自分のプライドではない、と
すぐに気づけるはずです。
相手のために、とても素直になれるはずです。

以上、ご参考になれば幸いです！

石井ゆかり