なんで男って若い頃の武勇伝を語りたがるんですか!?
「俺、学生の頃は結構遊んでたからね。まあ最近は落ち着いたけど、若い頃はかなり遊んでたからさ」
女性には理解できない男性の行動の1つに「過去の自慢をする」というものがあるでしょう。
「学生時代は悪かった」とか「中学までは神童と呼ばれていた」などは鉄板の過去の俺すごかった自慢ですが、他にも「学校の先輩が暴力団とタイマンで勝った」というような本当か嘘かも怪しい上に、仮に本当だったとして一体この自慢に何の意味があるんだ、という自慢も少なくありません。
一方で女性はそもそも自慢自体をあまりしませんし、自慢をするにしても「今現在」の話をすることが多いように感じます。
それでは一体なぜ男性はそんな過去の自慢をしてしまうのでしょうか?
十で神童、十五で才子、二十過ぎれば只の人
我々凡人は基本的にそこまで差がありません。
5歳の頃に九九をマスターしたからと言って、20歳でフィールズ賞(数学界のノーベル賞)を取ることもなければ、逆に10歳まで九九を言えなかったからといって大人になっても掛け算が出来ないなんてことはそうそう起こらないのです。
子供の頃は個々で成長スピードの差があるため「神童エピソード」が生まれやすいですが、20歳も過ぎればだいたい能力は均一化し、これと言って自慢できるところが無くなるものでしょう。ですので、大人の男性は特別な場合を除き、人に自慢できるものなど何も持っていないのです。
そのため、自慢をしようと思ったら、どうしても学生の頃のエピソードを持ち出すしかありません
これこそが「男性が過去の武勇伝を語りたがる原因」でしょう。
自慢しなければ良いんじゃない?
おそらくこの話を聞いた女性の多くはこう感じたことでしょう。
「自慢するものがないなら、自慢しなければいいじゃない」と。
この考えを否定するつもりは御座いませんが、それは極めて女性的なものの考え方であると言わざるを得ません。
男性、つまり「オス」という性はその根本が競争なのです。
合コンでの競争
例えば男性5人女性5人の合コンをしたとしましょう。
俺、昨日10億の商談を決めて、今年のボーナスは1,000万を超えるんだぜ!
(……自慢うぜえ)
そうなんですか!凄いっすね!
いや、お前は新卒の頃ポンコツだっただろ!俺が育てたんだから感謝しろ
実は僕、大学生の頃めっちゃモテたんですよ!
そして参加した男性がこんな5人だったとします。
この文章を読んで「どの男性が魅力的ですか?」と女性に質問をすればや
あたりが魅力的だと感じる女性が多いでしょう。しかし、それはこれが文章だから。現実で同じことが起きた場合はそうなりません。
この5人と合コンをした後の女性の感想はおそらく次のようになるでしょう。
《合コン後の感想》
【普通】
実際凄いんだろうけど、自慢しなけりゃいいのに……
【低〜普通】
部下が活躍したのに褒めないなんて器が小さい男……
【低〜普通】
こいつ何言ってんだ?
あと他にも2人くらいいた気がする……
悪目立ちをすれば、たまに変わった趣味の女性から好意を持たれることもあるでしょう。また奇跡的に自慢がうまくいってモテることもあるかもしれません。確かに高確率で「ウザいやつ」と思われますが、それでも「覚えてすら貰えない」よりははるかにマシであると言えるでしょう。
これは女性の方にはなかなか理解して貰えない価値観ですが、オスという生き物は突き詰めると「1位以外は2位も最下位も同じ」という存在なのです。
つまり「あの人は雰囲気は良かったけど、彼氏とは思えないな(2位)」という評価と「あいつはマジでムカつく死んで欲しい(最下位)」という評価は男性にとってどちらも同じ価値でしかありません。
嫌われるリスクを承知で目立たなければならないのが男なのです。
目立たないで「良い人」になることに何の価値もないと考えるのが男です。
そのため「自慢をしない」「他の男を褒める」という手段は、何も言わなくとも女性から尊敬されるような素晴らしい成果や人間性を持っている男性を除けば悪手でしょう。確かに嫌われることはないでしょうが、同時に1番になることも決してない「100%、2位になる方法」は事実上「100%最下位になる方法」と何も変わらないのです。
ですので男性は「100%、2位になる方法」よりも「99%嫌われるけど1%の可能性で1位になれる方法」を取らなくてはなりません。そして、その方法こそが自慢です。
もちろん自慢しなくても1位になれるならそれが1番良いのですが、そんなことは誰でもできることではありません。女性の皆様が「あいつは過去の自慢ばかりしてウザい」と感じている男性は、もしも会話中に自慢をしなければ「ウザいと記憶に残ること」すらなかったのです。
たとえ99%嫌われるとしても1%に賭けるしかない。2位には何の意味もない。
残念ながら女性はこの価値観がなかなか理解できませんが、実際問題として男の世界において2位は最下位と同じなのです。
この連載に登場するダメ男子たちはこちら!
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