大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。
ぴのさん(37歳女性)
2~3年ほど前から、自分が変わってしまったように感じています。いつも、不満、不安、焦りのようなものを抱えています。自分のやりたいことについて「わからない」と感じたことがあまりなかったのですが(将来何をやりたいか・何になりたいかということは昔からわかりませんでしたが)、今は簡単な例で言えば、着たい服や髪型でさえわかりません。決断力も無くなっている気がします。決まっているものだけを毎日こなしている日々で、どんどん個性が埋もれてしまいそうで怖いような虚しいような複雑な気持ちが続いています。私は変わったのか、そういう時期なだけなのか、これを抜け出せるのか変えられるのか、どうかアドバイスを下さい。
ぴのさんへ
人間の心や頭、精神と呼ばれるような世界には、
意識できる部分と意識にのぼらない部分がある、
と言われています。
星占いの世界にもそういう考え方があるのですが、
2年ほど前から確かに、どちらかといえば
ぴのさんの「無意識」の部分が大きな転機を迎えているように見えます。
ぴのさんの「意識」の部分では、
なにもかもが霧に包まれたようだったり、
自分が何に苛立っているのかもわからなかったりしたのは
星の位置から考えると、なるほどな、という感じもします。
なにか神秘的なようなことではないのですが、
私たちは年齢を重ねて様々に成長し、変化する中で、
ときどき、そうした「スランプ」のような状態に陥り、
その時間の中で、
自分には見えない自分の奥深くにおいて変容を遂げるものではないかな、
と思うのです。
ぴのさんは、この2年ほど、
そういう時間の中にいたのではないかなと思いました。
技術的なことを言いますと、
ぴのさんのその状態には、海王星(P)という星、
そして蠍座に位置していた土星が、
大きな役割を果たしていたように見えます。
もともと、明るくて自立心に富み、
とてもユニークな方だろうと思います。
ごく個性の強い道を歩んできた方に見られる配置ですので、
自分の個性を見失ったように感じられた時間帯は、
かなり不安なものだったのではないかと思います。
また、ぴのさんの出生図の上では、
10個の星のうち5個までが固着宮というサインにあります。
一度ある状態になると、その状態から抜け出すのに、
なかなか時間がかかってしまうところがあるのです。
また、普段はとても楽観的で、意欲的な方だろうと思うのですが
一つの「思い」に囚われると、
その思いの中に飲み込まれていくようなところもあるかもしれません。
さらに、知的で活発な方でいらっしゃる一方で、
ちょっと自分に甘いような所もある配置があります。
「ま、いいか」というふうに、
気持ちに沿わない状況をなんとなくそのままにしてしまう
ということもあるのかなと思いました。
といっても、何かムリヤリしなければその状況から出られない、
ということでもなさそうです。
星占い的には、今年の夏から来年の夏にかけて、
生まれ変わるような体験ができるのではないかな、
という感じがします。
何か特別な出会いがあるかもしれません。
パッションががーっと燃え上がるような出来事が起こる気配もあります。
さらに、少し先になりますが、43才から49才くらいに、
非常にドラマティックな日々が巡ってくる感じもします。
もし、能動的に浮上のきっかけを掴みたい、ということでしたら、
何かを学び始めるところから掴めるのではないかと思います。
たぶん、まるで知らない世界ではなく、
馴染みのあることとか、好きなことから派生したことなどについて
趣味の範囲で本を読んだり、勉強したりし出すと、
気持ちが変わっていくのではないかと思います。
思うに、かつて馴染んできたやり方に「飽きる」ということは、
人として成長しつつあると言うことの証だと思うのです。
子どもの頃の人形遊びを、大人になっても同じように楽しめる
というわけではありません。
大好きだったものを卒業し、成長した自分だからこそ楽しめるものに出会っていく
ということの繰り返しが、人生なのではないでしょうか。
今、かつてのやり方に戻れないならば
新しいやり方がぴのさんを待っているということだと思います。
ひとまず、この夏から、
新しいセルフイメージを探してみてはいかがでしょうか。
きっと、自分という存在への眼差しが
大きく変わっていくだろうと思います。
石井ゆかり
こちらもおすすめ