2017.12.07 10:15

「頑張っても勝てない孤独感」【石井ゆかりの星の相談室】vol.64

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石井ゆかり 星の相談室

大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。


vol.64「頑張っても勝てない孤独感」

まるさん(43歳女性)


自分では、私は社交性があり、コミュニケーション力もあると思っています。
初対面の人とも短時間で意気投合し、友達も多いのに、いつも周りと自分の間に距離を感じます。
嫌なことを言われたりするわけではないのですが、私が話すことに相手は何かを言いたいのに言葉を飲み込むような感じです。

自分から声をかけないと、仲良くしていても、相手から気軽に誘いを受けることもまずありません。
自分に原因があるのだろうと思えるのですが、何がいけないのか、どこを改善すべきか、皆目検討がつきません。
もっと親密にしてほしいのに、関係に緊張感が常にあり孤独です。なぜなのか理由を知りたいです。

まるさんへ

なるほど、人と親しくなるのはラクにできるけれども、「人から声をかけられる・誘われる」ことがない、ということに悩んでいらっしゃる、とのことですね。
また、人が「自分の言いたいことを言ってくれない」というお悩みもあるようです。
自分では親しくできている、友達だ、と感じていても相手がそのように振る舞ってくれていると思えない、ということなのかもしれません。

このお悩みを、そのお友達たちに、話したことはおありでしょうか。
もし、まだ話したことがないようでしたら、話してみられてはいかがでしょうか。
というのも、人は、他者と交友関係を結ぶ時、お互いの弱さを共有し合うことを求めているように思います。
相手を必要とするということは、心のどこかで「自分の弱さに関して、相手に頼る」ということだと思うのです。
人間関係において、私たちはつい、いいところや強いところばかり見せたくなりますが、本当に人と人とを結びつける力は、実は、その人の弱さなのです。

まるさんは、親しい友達がたくさんいるにも関わらず、どこか「心を許しあえていない」と感じていらっしゃるように見えます。
人と自分の間に目に見えない隔たりがあって、親しいはずなのに、心をふれあえていない、と感じていらっしゃるのではないかと思います。
もしそうだとするなら、まず、まるさんが感じていらっしゃるそのさびしさ、孤独感、なぜそうなってしまうのだろうという悲しみや焦りなど、その感情こそが、誰かとまるさんの心の「扉」になる可能性があります。
世の中では、「傷の舐めあい」というような言い方で、悲しみや苦しみを分かちあうことを軽んじられてしまうこともありますが、「傷の舐めあい」は、べつに、悪いことではありません。
むしろ、痛みを分かちあうことからしか、本当の心の交流は生まれないでしょう。
自慢話の応酬や、単なる褒めあいでは、表面的なつきあいに留まらざるを得ないのではないでしょうか。

まるさんのホロスコープを見ますと水星と太陽が重なり、その対岸に月が位置していて非常に知的で、確固たる個性があり、意志が強く、物事の決着は自分でつけよう、という責任勘をお持ちでいらっしゃると思います。
強い魅力と広い視野を持っていらして、いろいろな人と友達になりたい、という思いを抱いていらっしゃるでしょう。
また、それができる方でもあります。才能豊かで、物事の考え方や態度に一貫性があり、心があたたかで、信頼できる方です。
周囲からもそのように思われ、頼られている方だろうと思います。

どちらかと言えば、非常に「強い方」です。
ですから、親しくしている人たちから見ると、「自分が必要とされている」とは、感じられないのかもしれません。
あるいは、まるさんがどこか、他者に対して鎧を着けているようにも見えるのかもしれません。
まるさんの「人間関係」を扱う場所には土星という星が入っています。
まるさんは、ごく社交的な方でありながら、心のどこかで「他者」を怖れ、警戒し、自ら「他者から自分を守ろう」という思いで、無意識に人の弱さや混沌を遠ざけているような部分が、もしかしたら、あるかもしれない、と思いました。

人によっては、その場その場の雰囲気に流されやすかったり、物事を自分で考えて決めるのが苦手だったり、自ら動いて人から拒否されることを、必要以上に怖れていたりします。
そうした人の弱さに関して、まるさんは、どこか無頓着だったり、鈍感だったりするところがもしかしたら、あるのではないかと思います。
ご自身をご自身でしっかり守り生かそう、という自立心が強いため、他人の依頼心や繊細さ、傷つきやすさに関して気づきにくいところがおありなのではないかと思いました。

とはいえ、まるさんは、ご自身の弱点について、ちゃんと気づいていらっしゃいます。
「私が話すことに相手は何かを言いたいのに言葉を飲み込むような感じ」というのは、とても大きなポイントです。
人と関わる時、まずは「相手の話を引き出す」ことを念頭に置いてみられてはいかがでしょうか。
自分から話すよりも、相手に話させることを優先してみると、人の心は動きます。
といっても、これは「根掘り葉掘り尋問する」ようなことではありません。
「あなたのことに関心を持っていて、あなたが言ったことについて、もっと詳しく知りたい」
という態度を示すことができれば、相手は「もっとわかってほしい、話したい」という気持ちになります。
人の話を全部、全力で聴く、ということは実は、それほど簡単なことではありません。
私たちは自分の頭の中で相手の話を適当に変換したり、先回りして結論を想定したりしてしまいがちです。
また、自分と相手の意見の差ばかりを気にしたり、悪くすると、相手が話している時間は自分が次に何を話すか考える時間、としてしまっているような人もいます。
こうした心の動きはたいてい、無意識です。
なので、変えにくいのです。

でも、まるさんはいま、「人と本心から関わりたい」と思われていておそらく、今まさに、変わろうとしていらっしゃるように見えます。
木星も今、まるさんの交友関係の場所に足を踏み入れていて、人との関わり方が変化しつつあることを示しています。
まるさんは、ご自身の魅力や才能に自信を持つ一方でそこに、非常に傷つきやすいモノを抱えている方でもあります。
自分の女性性や魅力を、心の奥ではなぜか、信じられない、と感じていて自分を前に出し、自信を持って行動するには
徹底的な努力や意志が必要だ、という思いを持たれているかもしれません。
でも、人は、基本的には生きているだけで十分、魅力的です。
まるさんも、そのままで十分に素敵です。
ですから、人に対してもっとかっこ悪いところも見せて、甘えて、人に「ほうっておけないな」と思わせられるようになれば少しずつ、誘われる機会も増えていくのではないでしょうか。
まるさんの中の弱さが解放される時、まるさんの本来の魅力や優しさ、愛情、そしてしなやかな強さが内側から表れます。
そうしたあたたかなものに「頼りたい」と感じた友達がきっと、声をかけてくれるようになるはずだと思います。

以上、ご参考にならなかったら申し訳ないです。
まるさんが心の触れあうゆたかな交友関係を楽しまれることを心からお祈りしております!

石井ゆかり


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石井ゆかり(いしいゆかり)

独学で星占いを習得し、2000年よりWEBサイト「筋トレ」を主宰。年間・週間の12星座占いを情緒ある文体で掲載し、
のべ4000万アクセス(2012年現在)という異例のヒットを記録。雑誌や携帯コンテンツなどで占いを執筆するほか、
星占い以外の分野でも著作を発表している。第7回Webクリエーション・アウォードにて「Web人賞」受賞。『12星座』(WAVE出版)、
『星読み ホロスコープなしでわかるあなたの運勢』『愛する人に。』(幻冬舎コミックス)、『星占いのしくみ』(共著・平凡社新書)、
『禅語』『いつか、晴れる日』(共著・ピエブックス)、など著書多数。

 

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