2017.01.05

「悩まない傲慢さ」【石井ゆかりの星の相談室】vol.53

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石井ゆかり 星の相談室

大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。


vol.53「悩まない傲慢さ」

りささん(30歳女性)


石井ゆかりさま、はじめまして。いつも優しく励まされています。
私の悩みは、突きつめると悩みがないことです。それゆえに自分の心に傲慢さを感じます。日常生活の人間関係や恋愛、仕事のこと、あらゆる生きるうえで必要なことの中で、ささやかな痛みや苦しみを感じて考え込むことはあっても、結局は「解決されるだろう」と楽観的に捉えたり、もしくは何らかの確かな解決策を見つけて最終的には安堵します。
何だか、これで良いのだろうか?と立ち止まり、つい振り返りたくなるのです。世界は辛そうな顔をしている。私は一人のほほんと生きている。罪悪感を感じます。もっと苦しんだり、辛い思いをしなきゃと駆られます。これはおかしいですか?

りささんへ

非常に興味深いメッセージです。
悩みがない、ということが悩みになってしまうのは
よく考えると、不思議なことですね。
もしかすると、身近な人たちに
「貴方は気楽でいいね!」などと
不当な皮肉を言われているのかもしれません。
りささんも、日々辛いことがないわけではなく、
そうした辛さに直面していらっしゃいます。
でも、それを「悩み」とは捉えていらっしゃらないのは、
「本当の悩みというのは、こんなものではないはずだ」
という謙虚なお考えがあるからなのかもしれません。
人によって「悩み」という言葉の重みが違う、
ということは、あります。
りささんにとっては
「こんなものは悩みではない」
というようなことが、
他の人には重大すぎるほどの「悩み」になっている
ということは、大いにあり得ることです。
あるいは、他の方の大きな苦悩を見て
「自分の痛みなど、悩みと呼ぶにふさわしくない」
と思われるようなことがあったのかもしれませんね。

もちろん、自分の痛みと他人の痛みは
比較することはできません。
痛みを感じやすい人もいれば、
痛みに鈍感な人もいます。
望まないのに大きな苦悩に囚われて、
日々闘いながら生きている人も本当にたくさんいます。
ですがその一方で、
たしかに、りささんの仰るように
「悩んでいないといけない」
といった感覚を抱いている方は
決して少なくないように思います。

激しい苦悩や苦労というのは、簡単にアイデンティティにすり替わります。
それが妥当なことかどうかはともかく、自分という個性の「軸・柱」にできるのです。
一方、幸せや充足からアイデンティティを作るのは、けっこう難しいことです。
「悩みがない」ことから漠然とした不安が生まれるのは、
そういうところにも原因があるのかもしれません。
天国と地獄を1枚の絵に描いた仏教画を見たことがあるのですが、
全体の面積のうち、地獄がだいたい8割、天国が2割ほどを占めていました。
地獄は苦痛の世界で、苦痛はバラエティに富んでいるのに、
天国の安楽というのは案外、バリエーションのないものなのだなと思いました。

りささんのメッセージを読んで、私は、
りささんは非常に聡明な方なのだな、と思いました。
そして同時に、とても正直な方でもあるのだな、と思いました。
りささんのホロスコープを見ますと
蠍座という星座に星が集まっています。
この星座は深い洞察の星座で、
りささんの知的活動に深く関わっています。
りささんは非常に考え深く、言葉に関してシャープなセンスをお持ちです。
自分が悩んでいない、ということを深く分析して、
そのことをありのままに捉える知的な強さを持っていらっしゃいます。
一方、金星は天秤座に、木星は水瓶座に位置していて
「世の中の動き」に対し、
広やかで公平な視野を持つ方だということが示されています。

世の中では、苦しみ悩んでいる人は
「守られ助けられなければならない善良な人々」と見なされます。
一方、悩まず楽しく生きている人々は
「ラクをしている、ずるい人々、怠けている人々」
と見なされることがあります。
幸福そうにしている人に対して
「不幸な人がたくさんいるのだから、幸福を見せびらかすな!」
と怒る人もいます。
「悩みがない人」を見ると、「悩んでいる人」は傷つくはずだ、
という見方をする人がいます。
悩みがない、ということへの罪悪感は、
そこから生まれるのかもしれません。

たくさん宝物を持っている人々は
それを奪おうとする人に狙われます。
宝くじが当たったら誰にも言ってはいけない、と
当選者向けのパンフレットに書いてあるそうです。
場合によっては命が危険にさらされることだってあるからです。
愛し合う人たちを妬んで笑いものにする人もいます。
不幸な人は自己犠牲を払って損をしている善人で、
幸福な人は何かズルをしている悪人だ
というイメージを抱いている人も少なくない世の中です。

そんな世の中では
「悩みがない」ことは、たしかにこわいことです。

深く悩むことがなく、おおらかに生きていられるなら
それが一番いいことであるはずです。
たとえば、少年マンガの主人公たちは、あまり悩みません。
ドラゴンボールの悟空とか、ワンピースのルフィなどは
何かを深刻に悩んだりすることはほとんどありません。
いざというとき頼りになるのは、
いつも機嫌が良くて、問題が起こっても楽観的に対応しようとする、
「ハッピーな」人たちなのではないでしょうか。
みんなが深刻そうな顔をしている中で
ひとりにこにこしている、なんて、かなりの強さが必要です。
そんな強さがないからこそ
みんなが深刻そうにしていると、自分にはあまり悩みがなくても
つい「私だって悩みくらいあります」という顔をしたくなります。
でも本当は、のんきで幸せな気持ちで生きているほうが、
結果的にはずっと、人の役にも立てますし、
自分自身も、「よく生きる」ことができるんじゃないかと思います。

りささんのホロスコープを見ると、
りささんの内側には、ご自身でもなかなか触れられないほど
非常に深くて大きな心の世界があるように見えます。
その世界はあまりにも深くて大きいので
なかなか、普段は表れてきません。
でも、本当に悩まなければならないことが来たとき、
りささんはそのことについて、真剣に悩み、考え、
その悩みをちゃんと生きることができる方です。
ですから、ムリして悩もうとする必要はありません。
悩んでいる人たちは、のほほんと悩まない人をこそ、いつも頼りたいのです。

卒業式やお葬式で泣けないとか、
みんなが泣く映画で感動できないとか、
人気があるお笑いを見ても何がおかしいのか解らないとか、
そういうことって、あります。
そういうとき、私たちは
「自分はおかしいのだろうか」「ちゃんと泣かなくちゃ」
というへんな考えに陥ります。
でも、本当は、心は自由なのです。
悲しくなければ、悲しまなくていいのです。
面白くなければ、無理して笑う必要はないのです。
もちろん、周囲の人の悲しみや喜びは、大切にすべきです。
でも、尊重することと、ムリに同調することとは全く別のことです。
たくさんの人々の悩みを大切にし、尊重することは大事ですが
どうしても共感できないなら、それはもう、
どうしようもないことです。
自分にウソをついたり、ごまかしたりして
ムリに悩むふりをしても、相手は決して喜ばないでしょう。

りささんが「これこそ本当の悩みだ」と思えることにいつか、出会うまで
悩む気持ちは、大事にとっておいていいのではないかと私は思います。
「機嫌がいい」ということは、
この世の中で、素晴らしい価値のあることなのです。

石井ゆかり


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石井ゆかり(いしいゆかり)

独学で星占いを習得し、2000年よりWEBサイト「筋トレ」を主宰。年間・週間の12星座占いを情緒ある文体で掲載し、
のべ4000万アクセス(2012年現在)という異例のヒットを記録。雑誌や携帯コンテンツなどで占いを執筆するほか、
星占い以外の分野でも著作を発表している。第7回Webクリエーション・アウォードにて「Web人賞」受賞。『12星座』(WAVE出版)、
『星読み ホロスコープなしでわかるあなたの運勢』『愛する人に。』(幻冬舎コミックス)、『星占いのしくみ』(共著・平凡社新書)、
『禅語』『いつか、晴れる日』(共著・ピエブックス)、など著書多数。


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