2012.10.15

「あいまいな関係に終止符を打ちたい」第1回【小池龍之介の恋愛成就寺】お悩み3

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小池龍之介の恋愛成就寺

気鋭の僧侶でありベストセラー作家でもある小池龍之介さんが、悩める女性の悩みにお答えするコーナー「恋愛成就寺」。恋に振り回される女心を諭す的確すぎる回答は、腹落ち感をもたらした後、ボディブローのようにじわじわ効いてきます。

今回のお悩み「あいまいな関係に終止符を打ちたい」

(S・K 京都府・33才・会社員)

彼には奥さんがいるだけではなく、私と同じような「彼女」が何人かいるようです。
彼曰く「最初からお前だけという話は誰ともしていないし、複数の異性を愛することは自然なことだ。独占的な愛情を求め、相手の幸せを制限するのは、愛ではない」と言います。

会っているときの彼はやさしく、二人の時間はとてもスイートです。だけど、それ以外の時間は私のことは忘れてしまっているように思えます。

「付き合ってるの?」と聞いたら「付き合うってどういうこと?」などとはぐらかされます。このまま彼との関係を続けるべきでしょうか?

第1回 第2回 第3回

小池住職からのお返事

恋愛の場面に限って哲学的なことをいう男。

右側からの小池龍之介

相手を独占しようと思うのは本当の愛ではないという言い方は常套句として存在しますね。

こういう哲学的なことを言われると、暗に「次元が低い」って言われてる気がして、わからない自分は浅はかなんじゃないかとひるんでしまいますね。

一見すると、いかにも哲学的で高尚なことを言っているように聞こえてしまうからでしょう。実際はおかしなことを言っているのに。

恋愛っていう場面にだけ限ってそういう偉そうなことを言う男の人にだまされてしまう。だまされてしまうのは、そのどこかに反論しづらい性質があるからなんです。

本当に相手の幸せを願うんだったら相手の好きなようにさせてあげるのが愛情ってもんだろうとかいわれると「あっ確かにそうかも!」とか思っちゃうようなところがあるわけです。

相手のことを全て受け入れるなんて人類には不可能。

いかにも正論のように聞こえますが。

でもよくよく考えてみてください。相手のことを全部受け入れてあげられるようなマリア様のようなすごい人間なのか自分は?って考えて欲しいんですね。

そんなの人類じゃないでしょって話で。そういう無茶なものを自分に課すと必ず心にガタがきます。

ちょっと話をそらしてもよろしければ…尽くす関係っていうのがありますよね。尽くすって言うのは一見すると可能なことのように見えて、やっぱり人類には不可能なことなんですよ。

付き合い始めの頃とか最初の1年2年はできるかもしれないんですけど、人間の感情としてよっぽど特殊な…いややっぱりそんな特殊な人間はいないでしょうね。

見返りがないと不満が抑圧されていつか必ず爆発する!

人である以上、尽くすことなんかできないと?

短期的にはできます。最初のうちはこんなにいっぱいしてあげられる自分って素敵って思って続けられるんですけど、その自己犠牲感っていうか。

でもそれがつもりにつもった時点で、こんなにしてあげてるのに、なんでこんな適当にあしらわれるの!とか、必ずといっていいほど見返りがないことに対してどっかで不満が抑圧していた分、爆発してしまってやっていられなくなる。

「相手の自由にさせてあげるのが本当の愛よ」なんてきれいごと。

左側からの小池龍之介

いわゆる普通の「尽くす」ってことですら永続させることは相当難しいんです。 こういうときにもしばしば無償の愛みたいなきれいごとを武器に自分を抑圧していたりするかもしれないですけど、そのきれいごとで自分を抑圧するバリエーションのひとつが相手の自由にさせてあげるのが本当の愛よとかですね。

伝統的な少女マンガのパターンだと、お互いすごく好き同士なのに、彼のことを好きな別の子がいて、もし彼がスポーツをしているんだったら、その女の子がそのスポーツ業界の中で彼にとってすごく有利になるようなコネクションがあるナントカ会長の娘だったら、「私は彼のことが本当に好きだったら手を引かなければ」とかわけのわからないことを考えるパターンがありますよね(笑)

それこそ「真実の愛の姿」ではないんですか?

本当に好きだからこそ身を引くとかそういうきれいごとっていうのは私たちの実感ではないんですね。

私たちがいい子ぶりたいときにそういうお題目みたいなものを心の中で唱えたり、場合によっては周りの人から言われて納得したりするんですけど。腹の底からそういうことに納得するっていうことはありえない。

映画や漫画や小説の中ではそういう純粋な人って言うのは出てくるけど本来はいないですからね。

自分がそういうキャラクターみたいになりきろうとしても軋轢が生じます。そういう大義名分みたいなやつと自分の実感とで苦しむわけです。

つづく
正座する小池龍之介

小池龍之介(こいけりゅうのすけ)
1978年生まれ、山口県出身。正現寺住職、月読寺住職。東京大学教養学部卒。
2003年、ウェブサイト家出空間 [iede cucan]を立ち上げる。
2003年から2007年まで、お寺とカフェの機能を兼ね備えた「iede cafe」を展開。
それ以後、修行を続けながら月読寺や新宿朝日カルチャーセンターなどで一般向けに坐禅指導をすることに専念。
著書に『考えない練習』(小学館)、『自分から自由になる沈黙入門』『もう、怒らない』(ともに幻冬舎)、
『超訳ブッダの言葉』『煩悩リセット稽古帖』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)など。
[書籍のご紹介]
恋愛成就寺『恋愛成就寺』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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