2012.10.22

「あいまいな関係に終止符を打ちたい」第2回【小池龍之介の恋愛成就寺】お悩み3

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小池龍之介の恋愛成就寺

気鋭の僧侶でありベストセラー作家でもある小池龍之介さんが、悩める女性の悩みにお答えするコーナー「恋愛成就寺」。恋に振り回される女心を諭す的確すぎる回答は、腹落ち感をもたらした後、ボディブローのようにじわじわ効いてきます。

今回のお悩み「あいまいな関係に終止符を打ちたい」

(S・K 京都府・33才・会社員)

彼には奥さんがいるだけではなく、私と同じよう「彼女」が何人かいるようです。
彼曰く「最初からお前だけという話は誰ともしていないし、複数の異性を愛することは自然なことだ。独占的な愛情を求め、相手の幸せを制限するのは、愛ではない」と言います。

会っているときの彼はやさしく、二人の時間はとてもスイートです。だけど、それ以外の時間は私のことは忘れてしまっているように思えます。

「付き合ってるの?」と聞いたら「付き合うってどういうこと?」などとはぐらかされます。このまま彼との関係を続けるべきでしょうか?

第1回 第2回 第3回

小池住職からのお返事

相手がダメであればあるほど都合がいいんです。

右側からの小池龍之介

でも実際に「尽くす女性」って言うのはいますよね?

そういう人は自分のために「尽くす女性」をやってるんです。尽くすターゲットって言うのは、自分であんまり料理とか洗濯とかできない相手のほうが都合がいいんですね。自分がいなきゃダメみたいな。

極端な場合、働かないとか。そういうのは都合がいいんですね。私が代わりに働いてあげる!とか言っちゃう。

尽くすことで優越感を得られるということでしょうか?

自分がいなきゃダメっていうのは、「相手が好き」っていうよりは自分がとても立派な存在だということが実感できる。もし相手が仕事ができちゃったり料理ができちゃったりすると自分の存在意義が下がるので。だから相手がダメなほうが都合がいい。

でも本当に汚かったり臭かったり、男性としてすごく嫌な外見だったら厳しいかもしれないですけど、ほどほどに良い条件で、話しがうまくてわりといいことをしゃべったり、甘い言葉を言ってくれたりするけど、それ以外は全然ダメっていう相手ほど自分のナルシズムが満たされて気持ちよくなる。

"ダメンズ"は自分を正当化するために哲学を語る。

いわゆるダメンズウォーカーというやつですね(笑)

そうですね。こういう人は哲学を掲げるんですよね、自分を正当化するために。

自分が結構ひどいことをしてるとか、相手を傷つけてるとかいうことは自分でも知ってるんですね。誰かを傷つけてるひどい人間だっていう自己イメージは嫌じゃないですか。

だから正当化できる理屈を持ち出してくる。「感情を抑圧して一対一の関係にとどめるほうが不自然である」とか「昔の日本は一夫多妻制であった」とか(笑)色々言いようはあります。そういうことを色々いうことで納得できるんですね、自分の欲望は正しいって。

お酒やセックスは罪悪感を忘れるのにうってつけ。

そうですね。風俗に行った男性が働いてる女の子にむかって説教をし始めるのもそうで(笑)自分がまずいことをしてるっていう後ろめたさがあるときに、相手を説教したりすることで自分は間違ってないというイメージを脳内でつくりあげる。

そういう大義名分を語れば語るほど、実は罪悪感があるということなんです。

罪悪感の分だけ、それを抑圧するためのパワーを使ってるので、表面的には罪悪感がほぼゼロに見えるんです。罪悪感を実感すると嫌な思いをするのでいかに実感しないようにするか。

実感しそうになったら、すぐお酒を飲んで消すとか、すぐ他の女の子と会って忘れるとか、すぐセックスをして忘れるとか、とにか忘れるための道具を準備してて忘れようとしてる。

罪悪感を忘れるために酒とかセックスも有効です。興奮すると忘れるので。あとはイデオロギーですね。これが自然なことであるとか。

そもそも一対一の関係っていうのは近代のヨーロッパ人が作り上げたイデオロギーで、そもそもは複数の誰とでも自由な関係を持つことができる、そのほうが情熱的で、そこにこそポエトリーがある!とか。そういうことを言い出すことも不可能ではないわけです。

哲学を語られると頭は気持ちよくなるけど、体は嫌がっている。

左側からの小池龍之介

これが宇宙の法則だ、とかも言えちゃいますよね。

はい。完全な間違いかというとそうでもないからたちが悪いんです。 一対一の男女関係って相手を所有するみたいな感じと結びついていて、契約して、私とじゃなきゃダメだ、肌を触れ合っちゃダメよって相手を手錠で縛り付けるような性質を持っていて。

だからこそ本当の愛情は縛るものじゃないというのは、きれいごととしては説得力を持つんですね。それゆえうぶな世間知らずの子とか物語の世界に生きてるような子とかは、やや年を取った老練な男性とかにそういう哲学を語られると「ああ素敵!」とか思ってしまって利用されちゃうんです。

そういうのは頭が作り出してるだけで、体は納得しない。現実は嫌がってるのに、頭は気持ちよがってるって感じで、そのギャップで苦しみますね。

つづく
正座する小池龍之介

小池龍之介(こいけりゅうのすけ)
1978年生まれ、山口県出身。正現寺住職、月読寺住職。東京大学教養学部卒。
2003年、ウェブサイト家出空間 [iede cucan]を立ち上げる。
2003年から2007年まで、お寺とカフェの機能を兼ね備えた「iede cafe」を展開。
それ以後、修行を続けながら月読寺や新宿朝日カルチャーセンターなどで一般向けに坐禅指導をすることに専念。
著書に『考えない練習』(小学館)、『自分から自由になる沈黙入門』『もう、怒らない』(ともに幻冬舎)、
『超訳ブッダの言葉』『煩悩リセット稽古帖』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)など。
[書籍のご紹介]
恋愛成就寺『恋愛成就寺』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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