2016.04.14

「14年間の不倫…都合のいい女にも程がある自分に辟易」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第34回

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穴の底でお待ちしています

誰にも言えない、けれど誰かに言いたい、そんな内緒の悩みやモヤモヤ、しょうもないグチからやりきれないつらさまで、穴を掘ってこっそり叫んでみたい気持ちを発散する、「感情の吹きだまり」……。そんな場所がこのコーナーです。あなたのやるせない気持ちを、安心してブチまけてみませんか? 雨宮まみが聞き手をつとめます。長文の投稿歓迎いたします。

(めろん/40代/女性)

独身の会社員です。私には14年前から体の関係がある既婚の同僚がいます。はずみでHをしてしまった後、ズルズルとその関係が続きやめるきっかけがないまま今に至ります。

1年程前、私の大嫌いな同い年の同僚の女性とも関係があるのではと感じ出しました。

最近疑いが深まる出来事があり、昨日彼がウチに来た際ロックを解除しLINEを見てしまいました。私とのやりとりでは全くないハートマークだらけのラブラブなメッセージを送りあっていました。
そんなやりとりの少し後に私とHしてるんです。

私も彼も、そもそも彼の家庭を壊す気はありません。だから、この関係をやめる必要がなかった。楽だった。楽しかった。でもいつの間にか彼女に奪われてた。
なのに私との関係も続けている彼の気持ちがわかりません。

仕事をする上で私の機嫌をとっておき、うまく働かせたいだけなのかも知れません。都合のいい女にも程がある自分に辟易しています。LINEを見てしまってから胃痛が止まりません。

もともとあまり人を好きにならないため、この14年は彼のことしか思ってきませんでした。
これからどうしたらいいのか。

とりあえず彼が私に連絡してくるまでは静観し、またウチに来るようなことになったらお別れの話をしようと思っています。

この先、自分は誰かを好きになることがあるのだろうか。誰かに必要とされる日が来るのだろうか。不安しかありません。

そして、これからも毎日彼らと顔を合わせ、一緒に仕事をしないといけない地獄の日々が始まります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(※投稿内容を一部、読みやすいように編集させていただきました。)

これは……。今夜だけは透明な強い酒を用意しましょう。テキーラをショットで、何杯でもおかわりいいですよ。喉がカーッときますけど、すぐ酔えます。そして、心の中のこと、もっとぐしゃぐしゃに吐き出してくださいね。

この状況で、これだけきちんと品を保って状況を綴れるめろんさんは、さぞかし真面目で良い方なのでしょう。「不倫してるのに!?」という非難もあるかもしれませんが、自分なりに節度を持って、14年、わずかな楽しい時間で満足してきたし、それで十分だと思ってやってきたところに、こういうことが起きたと。

勝手な想像ですが、14年の間には、体調や心がつらくて誰かに頼りたかったことも、男手を借りたかったことも、それなりにあったんじゃないかと思います。そこをグズグズ言わずに乗り切ってきたのに、一線を引いてきためろんさんに対し、一線どころか五線ぐらい踏み越えた彼の仕打ち。そりゃあ頭にタライが落ちてきたような衝撃を受けるのも理解できます。

どっちもどっちとか、しょせん不倫だから、という言い方は、ここではしません。人には、それぞれ思いやりや節度のルールがあって、ここだけは踏み越えないでほしい、という部分があります。

想像ですが、めろんさんの気持ちは、「好きな男が(不倫だったけど)浮気をしていた」こと、「よりによって自分が許せないタイプの女性が浮気相手だった」こと、その二つのことで「自分の尊厳が何ひとつ彼に守られていない」と感じたこと、という、絡み合う三つの理由で踏みにじられていて、簡単に「浮気されたからつらい」と言えるようなものではないのでは、と思います。

自分なりに、不倫は不倫だけど、最低限ここは守ろうと思っていた部分を汚しに汚されてしまって、これまで信じてきたものは、自分が守ってきたものは一体なんだったのか、と、良かった思い出まで全部打ち消されるような思いをされているのだろうと想像しています。

「(浮気相手がほかにもいる)なのに私との関係も続けている彼の気持ちがわかりません」とありますが、私はわかる気がします。モテてるみたいで気分がいいんだと思います。近場の相手二人に手を出すスリルもたまらないんだろうし、新しい相手とは刺激があるし、めろんさんとの間には長年のおつきあいで息の合った部分や楽な部分があって、それぞれ楽しいんでしょう。

別れても同じ職場だということですし、別れたからといってすぐに楽になれるわけでもないでしょう。でも、この男の人は、めろんさんにはふさわしくないと思います。セックスが良くて良くてどうしようもなく離れがたい、もうちょっとだけつきあいを続けたいとか、そういう自分の意志でままならない部分があるのなら、気が済むまで、地獄の果てを見てもいいと思うのですが、やっぱりちょっと心配です。

ここまで書かれていて、彼に対し、怒りや恨みが全然書かれてないことも心配です。まだ心は彼にあるのでしょうし、そういう汚い感情を自分の中に持ちたくない、というお気持ちもあるのかもしれません。

差し出がましいようですが、自分のために、彼に対して怒って、恨んで、憎んでください。自分を傷つけた人を、今後許すにせよ許さないにせよ、一度は怒ってください。伝えても伝えなくてもいいですけど、めろんさんが責めるべきなのは、自分ではなく彼です。「そんな男を選んだ自分が悪い」「不倫した自分が悪い」と思うのもわかりますが、自分を責めたほうが楽なんです。そして自分を責めることで、自信を失ってゆき、ゆるやかに気力を失っていく人を、私はたくさん知っています。

だから、自分のために怒ってください。一人の部屋でいいから、感情を吐き出して、ぶちまけて、醜くていいから、きれいに生きなくていいから、どうか力を失わないでください。



みなさまの愚痴を、雨宮まみが「穴の底」にてお待ちしております。長文大歓迎!
恋愛相手の愚痴も、職場環境にまつわる愚痴も、誰にも言えない愚痴も、「スポーツジムのおじさんの汗がキモイ…」みたいなしょうもない愚痴も、なんでもござれ。大なり小なり吐き出して気を楽にしませんか?
「どうしたらいいでしょう?」のような相談は受け付けておりません。ごめんなさい。


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雨宮まみ
雨宮まみ(あまみやまみ)
ライター。AV雑誌での執筆を経て、女性性とうまく向き合えない生きづらさを書いた自伝的エッセイ『女子をこじらせて』 (ポット出版)で書籍デビュー。以後、エッセイを中心に書評などカルチャー系の分野でも執筆。近著に『東京を生きる』(大和書房)、『自信のない部屋へようこそ』(ワニブックス)など。

「穴の底でお待ちしています」が、ついに本になりました!

『まじめに生きるって損ですか?』


鮮烈なデビュー作『女子をこじらせて』から5年。 対談集『だって、女子だもん!!』から4年。 雨宮まみが、今度は、崖っぷちに立つ女子たちの愚痴を真っ向から受け止めます。
彼氏ができないのは「努力が足りないから」だと言われ続け、「努力っていったい何なんだよ !?!?」と吐き出す20代後半の女性。 家事も子育て、さらには仕事も完璧にこなしているのに、夫から愛されない。「もう頑張れない」とつぶやく30代後半の女性。 小沢健二似の美しい元彼との恋愛でズタズタになっても、やっぱり「美しい人」に惹かれてしまう20代前半の女性。
努力、恋愛、見た目、生き方──、20代、30代の女子たちが抱える人生の愚痴15編。

雨宮さんより一言:
ただの悩みなら自分で解決してるし、人に解決してもらえるようなことなら最初から悩まないよなぁ、という思いから始まったのが、この「穴の底でお待ちしています」という、ただ人の愚痴を聞く連載でした。そこから生まれたのがこの本です。
始めてみると、人の愚痴には、本当に解決しづらい問題や、社会の構図まで含まれているよううなところがあって、しかもみんなただ愚痴っているわけじゃなくて、がんばりにがんばり抜いた末に愚痴っていたりして、だんだん「これって世の中のほうが間違ってるんじゃないですか?」という気持ちになってくることもありました。
正しい人が救われるとは限らない世の中だからこそ、読んでほしい本です。


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